2025年6月のことである。私は友人とともに、再び宇都宮駅東口を訪れた。
今回の目的は、かつての連れ出しスナックではなく、「一発屋」の実態を調査することにあった。
宇都宮における一発屋の相場は、40分1万円程度。これは他の地域と大差ない水準であることは事前に確認していた。
私たちはまず、作戦会議を兼ねて居酒屋で夕食をとることにした。というのも、一発屋に行くには、街にあふれるキャッチ(客引き)に案内してもらうしかないため、彼らが活動を本格化させる時間帯まで待機する必要があったからである。
やがて時刻も良い頃合いとなり、私たちは宇都宮駅東口方面へと移動した。
界隈を少し歩いただけで、複数のキャッチが次々と声をかけてきた。
こちらから「抜き」の店を探していることを伝えると、彼らはすぐに事情を察し、私たちを目的の一発屋へと案内してくれた。
一発屋は街のあちこちに点在しており、その多くが表からはわかりにくい場所に存在していた。
嬢の質は決して悪くはなかったが、際立って良いというわけでもなく、いまひとつ決め手に欠けた。
そのため私たちはキャッチに無理を言い、何店舗もはしごさせてしまった。
ある店では、ワンフロアに複数の小部屋が並び、隣のプレイ中の物音が漏れ聞こえてきそうな環境であった。
また別の店では、アパートの一室をそのまま嬢一人に使わせているような形式で、完全にプライベート空間が保たれていた。
ようやく入る店を決めたとき、キャッチはあきれたような表情を浮かべていた。
私が選んだのは30代前半くらいの女性で、胸は明らかに硬さのある豊胸であった。
40分あれば余裕だと思っていたが、すでに酔いが回っていたようで、なかなか終わらせることができなかった。
嬢も懸命に応じてくれたが、結局は時間切れとなってしまった。
そそくさと身支度をして店を出ると、私より後に入店した友人がすでに外で待っていた。
彼もまた大苦戦の末、どうにか事を終えて退店したとのことだった。
我々の敗因は、訪店前に飲みすぎたことに尽きる。完全に戦略ミスであった。
改めて「やはりこの街と私は相性が悪い」と実感しながら、私たちは帰路についた。